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原作を先に読んだのですが映画のキャスティングが決まってからだったので、二宮、松浦をいやでも想定して読んだのですが、全く違和感は無かったです。それどころか、ムフフな思いをさせていただきありがとう..(原作既読の方ならわかるでしょ)。そんなこんなで、映画を見てもキャスティングに関しては違和感なく入ってゆけました。問題は脚本と演出です。まず主人公がどんな人間なのかを冒頭10分くらいで見せることができれば優秀なのでしょうが、原作をなぞるようにしか描けていない。当然、活字によって細かく描写されたそれらのものを映画の中に収めるにはなぞるように描いていけば不足が生じる。不足を補うために主人公の日記というかたちで説明をしてしまう。これでストーリーは矛盾なく成立するだろうが、演劇じゃないんだからちゃんと映画的に料理してほしいもんです。だいたい、完全犯罪を綿密に計画する主人公の頭の良さと犯行後の嫌疑から逃れる術を熟考する周到さを考えれば証拠となる日記の存在じたいが矛盾している。原作に忠実とするならラストの主人公の行動も説明不足だと思う。紀子の存在が活かされていないのも松浦亜弥のせいではなく監督のせいである。映画初出演の山本寛斎がいい味を出していることが意外な収穫でした。
【R&A】さん [DVD(字幕)] 4点(2005-06-13 16:34:52)
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