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ゴダールをして「本当のヌーヴェルバーグは自分やトリュフォーよりも先に作られた大島の『青春残酷物語』だ」と言わしめた傑作。見事に時代を映し出し、姉と妹両者の青春の傷を浮かび上がらせる。これまで「きれいごと」しか描かれなかった青春像をひっくり返し、あり余る力のはけ口を求め暴力とセックスを繰り返し、強さと弱さをさらけ出した若者像。あやふやで危なっかしい本能が溢れんばかりに画面を覆う。映画自体がものすごいパワーで何かに反発しているかのような作品。もちろんその根底には大島自身の体制への反発があり、それをストレートに映画にしたことだけでも松竹ヌーヴェルバーグの名に相応するかもしれないが、それ以上にその体制への反発と自業自得の男女の成り行きとの絡ませ具合がまた繊細にして絶妙なのである。
【R&A】さん [映画館(邦画)] 7点(2006-09-04 16:18:10)(良:2票)
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