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日本の歴史、そして民俗学的に見ても興味深い作品故にもっと日本人には評価されてもいいのでは?アシタカは蝦夷(えみし)の末裔という設定。蝦夷といえば大化の改新の蝦夷討伐が有名だが、縄文(狩猟)から弥生(農耕)へ意向していった時から狩猟文化を捨てず、野蛮人として、また単一国家を目指す大和以降の国から最後には滅ぼされてしまう民族。狩猟文化といっても化石や貝塚などから子供の動物の骨は一切見つかっていないという事実から自然との共生のお手本的民族でもある。舞台は室町時代。この時代に登場するバサラのごときエボシ御前、下克上の時代背景、出雲の製鉄所、神話に度々登場する獣神たち、歴史好きにはたまらない。ナウシカやラピュタそしてトトロで提示してきた自然へのこだわりの集大成でもある。個人的にはラストが不満。森の再生は完全ではないというところに深いメッセージがあると思われるのだが、絵的には完全ではないという部分がわかりにくくハッピーエンドにさえ映る。
【R&A】さん 8点(2003-11-12 12:56:35)
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