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《ネタバレ》 チンピラ話が延々と続く前半にイライラするのは冒頭数秒だけ顔を出したセシリア・チャンがいつまでたっても出てこないからで、けしてチンピラ話が退屈であったわけではない。むしろ組のボスの身代わりに選ばれる経緯として例えば集金先のばあちゃんに昔世話になったからと詰め寄れない義理堅さを見せたり、ボスとの関係を見せたり、ボスが切れやすいところを見せたりといった丁寧なストーリーの紡ぎかたは悪くはないし、ガラス越しにすることで組事務所の密室感を出したりボスの激高を激しい雨とリンクさせたりといった細やかな工夫も好感が持てる。しかしやはりセシリア・チャンの物語が見たいのだ。主人公の視点で語るならもちろん見ようがないので、あえてそこから離れているのだろうけれども、せめてこの国に残ること、祖国に帰れないこと、といった諸事情をチンピラ話のような丁寧な語りで見せてくれればもっと盛り上がれたと思う。主人公ばかりが盛り上がっちゃかえってしらけちゃう。
【R&A】さん [DVD(字幕)] 6点(2011-08-08 15:39:41)
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