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最近、雪が降った日にふと思い出してDVDを借りてみた。小学生の頃、TVで観たときは、雪の中を行軍するのが、どちらの部隊かわからず、ただ中盤以降の阿鼻叫喚がインパクトに残っていました。(寒さで発狂して裸になるシーンはトラウマです)今は組織論としても理解出来、史実を調べてみると興味深く見る事が出来ます。三国連太郎の山田少佐が無能な上司の見本のように見えるのは映画的な脚色であったのでしょう。北大路欣也の心中がクローズアップされてるので騙されてしまいますが、山田少佐の判断は、それぞれの状況では兵たちの士気を重視しており、間違いとは言いきれないです。多くは準備不足に起因する遭難だったのでしょう。高倉健の徳島隊長にしても、史実では案内人に対して、かなり非情な扱いであったらしいです。公開時は案内人に「八甲田で見たことは一切喋ってはならぬ!!」と脅しともとれるシーンさえカットされてますから、役者のイメージと2つの部隊の対比をドラマ的に鮮明にするためだったのでしょう。映像的には雪崩のシーンは本物の雪崩を起こしたというからびっくりです。すごい絵です。夏に公開され、夏に納涼のために見る映画の代名詞的存在ですが、むしろ寒い日に見ることをオススメです。この過酷さを見ていると部屋の中の寒さなんて逆に忘れてしまいます。
【どっぐす】さん [DVD(字幕)] 8点(2008-02-13 00:17:50)(良:1票)
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