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刑務所に収監されている主人公のもとに、何やらワケありそうな連中がやってきて、何やら協力を求めてくる。何やら協力すれば、自由の身になれるという。って「何やら」ばっかりで、こういうオハナシ、小説だったらかなり不満が溜まってきてしまいます。もっとしっかり現実に取材して、固有名詞も出して、「へぇ、実はそんな裏側があったのか」と驚かせて欲しい。そういうのが無いと、いかにも「単なる思い付きで書いてみました」という安っぽい感じになっちゃう。
で、まあ、本作も正直、社会派風のニオイを漂わせた以上は、もう少し踏み込みが欲しくもなったりします(社会派っぽさが皆無なら、どうでもいいんですが)。だけど、それでもやっぱり、これが小説というものと映画というものとの違いなのか、こういう漠然とした「何やら」感が、映画だと結構、面白かったりします。正体不明。いいじゃないの。 実際、このシンプルな感じが、かえってワクワクするんですね。背景の説明など抜きにして、ただ主人公の抜き差しならなくなっていく姿を、映画が追い続ける。突然、主人公がヘリに乗せられ、そもそもここでヘリに乗る必要ってのがあるのかないのか、何だかよくわからないんだけど、とりあえず妙にカッコいいんですな。ジーン・ハックマンがヘリから身を乗り出して。 最後の方は、この物語どこで終わらせたらいいんだろう、みたいな感じが無きにしもあらずで、若干、蛇足気味ですが、そこがまあ、ドミノのドミノたる所以、ということで。 【鱗歌】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2017-09-03 18:37:44)
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