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レビュー情報
過去を失った主人公の自分探しが描かれた旧作と異なり、このリメイク作では、肉体を失った主人公の絶望が綿々と描かれます。九死に一生を得て“ロボコップ”として蘇った主人公、その強固なボディの中には、肉体の殆どを失ったあまりにも弱々しい姿が隠されている、という訳なんですけれども。さすがにその、肉体欠損の極致のごとき描写、悪趣味と言わざるを得ないでしょう。いくら主人公の嘆きや悩みを描いて見せたところで、このあまりにもあんまりな姿、明らかにロボコップとして生きるしか選択肢は無い訳だし、観てる我々だって、あの姿をロボコップボディの中に隠してもらってようやくホッとしちゃう訳ですから。つまり肉体欠損を見世物のごとく提示した上で、その姿を忘れ去ること(ロボコップは強靭であること)がエンターテイメントの条件となっている訳ですから、まあ悪趣味ですわなあ。しかもその後からようやく「過去を失う」というシチュエーションがやってくるんだから、要するにあの嘆きや悩みなんてのは、物語中盤の単なる埋め草的なエピソードに過ぎないではないですか。というわけで、どうしてこうもリメイク作ってのは何かと余計なものを盛り込もうとしちゃうんだろう、と思いつつ、主人公が自分を取り戻していく過程、特にあのオムニコープ社の屋上に現れるシーンは、やっぱりイイんだよなあ、とも思うのです。
【鱗歌】さん [ブルーレイ(字幕)] 6点(2014-12-25 23:03:49)
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