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最初の方で小松左京さんが登場するシーン、なんだかやたらニヤつきながら画面を横切っていた、という印象があったんですけれども、今回、久しぶりに観てみたら、意外にニヤついてなかったなあ、と。そういや左京さんはもともとがこういう顔立ちなのであった。
中盤には監修の竹内均先生ご本人が登場しますけれども、かつてテレビでよくお姿を拝見していた頃の印象からは、たしか声がもう1オクターブくらい高くなかったっけ、とか思っちゃうのですが。もしかして歳とともにだんだん声が高くなっていって、ついにあのエキセントリックな境域に達したのでしょうか? まあ何にせよ、竹内先生の解説はさすが、とてもわかりやすいですね。 ・・・ってのはいいんですが、本作、映画全体がどうも解説くさくなってしまってるのが、ちょっとかったるい。SFであると同時に社会派作品、でもあるのでしょうが、成り行きの描き方が、どうも事務的、とでもいいますか。もうちょっと藤岡弘(、)には活躍して欲しいところで、小林桂樹の暑苦しい顔と丹波哲郎の暑苦しい存在感でこの尺を乗り切ろうとしても、ちと長すぎる感。 もちろん特撮の方は東宝作品だけのことはあって、そして中野昭慶氏だけのことはあって、ミニチュア撮影の粋を凝らし、さすがに気合が入ってます。人間が火だるまになるスタントも交え、なかなかのスペクタクル。 だけどやっぱり、沈む日本列島全体をそのまんま俯瞰で描写してみせるのは、何度見ても、無理があるなあ、と思っちゃいます。そんな映像を出すよりは、誰もが知っている日本各地の名所を水没させてみせるようなシーンを描いた方が、効果的ではなかったのかな。 ラストシーンは、とてもイイんですけどね。 【鱗歌】さん [CS・衛星(邦画)] 6点(2020-10-24 03:57:29)
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