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皆さんがどういう視点で映画を見て、評価しているのかは俺には分かりませんが(人それぞれなので)ポール婆宝勉流に娯楽エンターテインメントとして評価してみた場合、現実と幻想と存在意識が入り混じった映像で描かれるストーリーに果たしてついて行けるかどうかが、評価の分かれ目だと思う。ストーリーが理解できたならば、シャーリーズ・セロンがカッコ良く、テーマが奥深いアクション映画として楽しめるだろうけど、理解できないならば理解不能以外の何物でもない。かなり好き嫌いが分かれますね。ちなみに俺は周囲の評判にそぐわず、前者でした。さっきも書いたようにシャーリーズ・セロン演じるイーオンはアクションのキレが良くカッコ良かったし(二挺拳銃も決まってました)何よりテーマの意外な奥深さが印象的でした。「人間の生死の尊厳」とでも言うのかな。確かにストーリーは少しややこしいしパッと見B級に見えますが、そんなの全然気にならなかったし『エターナル・サンシャイン』などの作品について行けた人なら問題は無いと思います。思ったんだけど、こういう感じのアクション映画が不評になりがちなのは、観客の鑑賞前の固定概念みたいな物がかなり作用しているんだと思う。『アンダーワールド』もそうだけど、ヒーロー・アクション映画ってのは大抵が、単純明快な勧善懲悪ストーリーだからたまにこういう、良い言い方をすれば「凝っている」悪い言い方をすれば「ややこしい、ゴチャゴチャしている」ストーリーの映画が現れれば、やはり単純なアクション映画を期待した人の中には肩透かしを食らう観客もいる訳で・・・。でも実はヒーロー&ヒロイン映画でこういったメッセージ性を含んだ映画って、かなり少ないんだよね。これからそういう感じの映画も増えてきて欲しいし(娯楽映画=中身のないスカスカ映画ってイメージは持ってもらいたくない)そういう視点で見てみると俺にとっては年間BEST10になりかねない程、強く印象に残った作品なのであります。
【ポール婆宝勉(わいけー)】さん [映画館(字幕)] 7点(2006-03-22 15:59:04)(良:1票) (笑:1票)
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