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この映画の方が逆に分かりやすいんですよ。如何せん、宮崎監督が「10才の子供達のために作った」と言うぐらいだから…。金満主義・自立・環境問題・文明否定(←言うのが恥ずかしいほど…笑)。どれもがストレートで「ナウシカ」「ラピュタ」と比べれば押し付けがましい(分からないのはアホなアメリカ人だけ)。5点以下を付けている方の殆どはおそらく「ナウシカ」「ラピュタ」愛好者(?)だと思うのですが、言いたい事が…「???」と言ってるのはそういう事では無く、だからなんなのサ…と言う事。金満主義・自立・環境問題・文明否定は、確かに今の世の中(特に日本)に相応しく、個々の問題は諦観しなければならないが、そんな事は自己認識で充分! 逆にこの映画を観て初めて認識を持てば、それは今まで問題の諦観がなかっただけでそれで良し! …物事の本質は“冒険モノ”か否かではなく、非常に意図性の強いレーゾンデートルに有るかと言う事。不明確なのは、完全な善でもない悪でもない登場人物達(見終わればただのオプチミスト)と、複数テーマ混合の基本的なコンポジションの無いストーリー…そして、舞台の意図性が全く無い事(←何故、神様なのか・何故、風呂屋なのかは本作品で明らかにされていない為、他の舞台への置き換えが通じる)。一方、「ナウシカ」「ラピュタ」の場合、絶対にその場所でなければならない意図性を秘めているわけで…、物語の構成も実に緻密に組まれている。…ナウシカの巨神兵が、“核批判”を差すレトリックだと…、一体どれだけの人が気付いているだろうか。それはさておき、この作品に対しては一定の評価はしたいが、残念ながら「不思議の国のアリス」のパクリ…いやいや、オマージュ作品として見れば、評価が下がるのはどうしても否めないのである。
【_】さん 5点(2003-04-05 20:10:23)(良:1票)
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