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《ネタバレ》 もっとこてこてコントかと思っていたが、意外にもしっかりとしたテーマ(?)があり、深いなと思ったのは少数派なのか。大佐藤はかつての松ちゃんが作り出した数々のキャラクター(浴衣兄弟、ガララニョロロ、ボブ、乳くりマンボ、ラブラブファイアーのメグッペ…)達と同じ、一キャラクターと思って見れば入りやすい。インタビューに一つ一つ丁寧に答える姿から大佐藤の人となりが滲み出し、大日本人という存在が徐々に表れてくる。大日本人稼業を引き継いだ六代目大佐藤。跡継ぎにしてサラリーマンであるヒーローは、大好きな祖父であり四代目大日本人の介護をしながら細々と暮らし、地球を守っている。防衛庁から携帯で呼び出され、時にはスクーターで、時には新幹線で現場に向かう。その職業から家族には気持ち悪いと逃げられ、国民には騒音や暴力行為を理由に忌み嫌われている。スポンサーや視聴率などのしがらみ、後継者問題、廃れ行くヒーロー稼業。なんてリアルでなんて等身大なヒーローだろう。確かに高層ビルの真ん中で度々怪獣(獣)と戦い、どこぞの惑星に帰るでもなく地球に暮らすヒーローはこんな様子かもしれない。迷惑だけど本人もさぞや辛いだろう。老いもすれば鬱にもなるだろう。それでも尚、防衛庁は容赦なく彼をかき立てるだろう。ちょっと真面目に考えさせられていたら、いきなり「実写」になり、松ちゃんらしいなとまた嬉しくなった。でもクローバーフィールドに6点を入れた手前、同じくこの点でご勘弁を。
【ちゃか】さん [DVD(邦画)] 6点(2008-05-08 18:15:28)(良:1票)
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