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私もこの映画が“良く出来ている”なんて全く思わない。ストーリーは稚拙、世界観も「ブレードランナー」のマネだし、ヒロインの演技に至っては犯罪的なレベル。しかしながらこの映画の意義は別の所にあると思う。それは“ヨーロッパの監督がハリウッド資本で作ったヨーロピアン・テイストのSF超大作”というところ。キャラクター達はブルース・ウィリスとクリス・タッカーを除いていかにもヨーロピアンな風貌の者が多いし、ゴルティエのファッションもゲイ・テイストが強すぎてアメリカでは受けないだろう。オペラハウスでのアリアのシーンなどは映画史上、ヨーロッパ的美学がSFの舞台で炸裂した数少ないシーンの一つだ。この映画がアメリカの狭量な観客達に受けなかったのは、ある意味痛快だ。あとこの映画は絶対字幕で観るべき。クリス・タッカーの才能を理解するためにも、ミラの大根ぶりを再確認するためにも。
【トマシーノ】さん 6点(2004-11-07 19:15:29)
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