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《ネタバレ》 社会に爪弾きされた二人の男が、突如「何も無い(nothing)世界」に放り込まれる。
その世界では、自分たちの「意識」によって“すべて”を消し去ることができる……。 「CUBE」「カンパニーマン」の鬼才ヴィンチェンゾ・ナタリ監督が、またもや相当に作り込まれた“異質”な映画世界を生み出した! と、かなり期待が大きかっただけに、少々肩透かしの感は否めない。 この世界は何なのか……?すべてを消し去った後にたどり着くものは……? 特異な世界観に包まれるままに、映画の「意図」を待ち望んだのだけれど、明確な答えは得られることが出来なかった。 奇抜なアイデアから端を発する、綿密なストーリー展開を予想していたのだけれど、監督の狙いはそういうことではなかったようだ。 とにかく“アイデア”ありきで、二人の男の「予想不可能」な可笑しな生活を楽しむための映画だったようだ。 それならそれで悪くはない映画だと言えるが、やはり多くの観客はそういうわけにはいかないだろう。 この監督に期待するのは、そういうものではないからだ。 ただただ真っ白な何も無い世界で、ひたすらに二人芝居を繰り広げるには、ストーリーの踏み込み方が甘すぎだと思う。 【鉄腕麗人】さん [DVD(字幕)] 4点(2006-09-15 01:06:34)
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