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“今更”になって新シリーズ化される「ターミネーター」というコンテンツに何を期待すべきか。
この映画を楽しむためには、その前提となる価値観をどこに設定するかが重要になってくると思う。 個人的な結論を言うと、僕自身はしっかりと楽しむことが出来た。今夏を彩るエンターテイメント大作の一つとして、充分に満足に足るものだったと思う。 今作において、期待すべき価値観は、一つだ。 それは、アーノルド・シュワルツェネッガーというアクション映画スターが、再び「ターミネーター」という世界観の中で息づいているという事実そのもの。 完全に風貌が衰えようが、アーノルド・シュワルツェネッガーが“T-800”として躍動するその様を観た時点で、映画ファンとしてあまりに感慨深いものがあった。 「ターミネーター」シリーズとして捉えたならば、確かにストーリーテリングは粗く突っ込みどころも満載である。 「教育中」とはいえ、あまりに人間臭くなりすぎている“T-800”のキャラクター性の変化は、もはやセルフパロディに近く、時にコメディ映画にすら見えてくる。 しかし、その破綻ぶりすらも、稀代のアクション映画スターがそこに帰ってきたという喜びに凌駕される。 こんなものは「ターミネーター」ではないという批判はごもっともだ。 ただし、この映画シリーズが、幾重にも枝分かれした時間軸を描いてきたこともまた事実。 1984年にボディービルダー上がりの俳優がロサンゼルスに降り立った瞬間から、「未来」は幾つもの可能性を秘めたパラレルワールドを孕んだのだ。 ならば、感情を持たない筈のターミネーターが不器用にニカッと笑う世界があったとしても、何ら不思議ではないと思える。 【鉄腕麗人】さん [映画館(字幕)] 7点(2015-07-26 22:44:07)(良:1票)
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