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《ネタバレ》 子供の頃から一番好きだった深作欣二監督の遺作ということで、複雑な想いで観た。たけしに負けないキャラの竹内力を選択したことは流石と関心したが、それ以外は不安材料しかなかった。観た結論から言うと、最初の竹内力のシーンのみ深作作品で、残りは”健太作品”であった。深作はあのようなアクションの撮り方をしないし、荒唐無稽なストーリーには絶対ならない。まず”テロリストが島に潜伏”という設定であるが、世界情勢をみれば”テロリストは地下に潜るもの”で”籠城すれば空爆される”と誰でも知っている。更に、ビルを爆破されているにも関わらず、ゲーム感覚で子供に戦わすという。これについて、何らかの理由付けを行わなかったのは傲慢としか言いようが無く、”映画だから許される”と制作者が考えていたのならばその時点で観る価値は無い。戦闘シーンも弾道や爆風をCG処理しているせいだろうが、風景スクリーンの前で演技をしているような違和感がする。ストーリーとしては、人物描写が不十分で、それでいて訳の分からないメッセージを詰め込みすぎで、特別大物ゲストの回想シーンもあいまって、継ぎ接ぎだらけに感じる。ラストも有り得ない方法で生き残るので白ける。深作監督には申し訳ないが、サバイバルゲームを見せられて”戦争批判”と言われてだれが共感出来るだろうか。かえって”テロ促進”と捉えられてもおかしくない危険な作品となっている。これを観るかぎり、健太に才能は無い。現在、邦画の娯楽アクションは酷い状況にあるが、ますます先が見えなくなった。今後創るにしても、父親の恥になるような作品だけはやめて貰いたい。
【まさサイトー】さん [映画館(字幕)] 1点(2003-12-30 04:46:37)(良:1票)
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