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《ネタバレ》 『有頂天時代』という邦題がよくありません。まるでチャップリンの『○○狂時代』と重なってしまいます。いえ、チャップリンがダメと言っているわけではありません。むしろ好きなくらいで。ただ、アステアとロジャースの優雅で華麗な世界を表現するには物足りないと思うんです。“有頂天”という言葉からでは、まるで二人が得意がっているような印象を与えてしまいがち。まだ『スイング・タイム』のほうがいいのではないでしょうか。この映画のダンスナンバーはどれも洗練されていて完成度が高く、一番を決めるのは非常に難しいのですが、個人的な好みであえて挙げるとすればアステアが顔を黒く塗って一人でタップをするシーンになります。中でも影がスクリーン(のようなもの)に映し出されるように撮られている映像では、アステアと影の動きがズレていないか凝視していました。アステアの早い動きに目がついていけなかったからか、ズレがわからないまま。その後、意図的に本体と影の動きをズラす演出に、もう目がくぎ付け状態になってしまいました。ストーリーは結構イライラするところがありますが(特に婚約者のことを黙っているアステアと、自ら墓穴を堀まくる手品師)、終わってみれば二人はハッピー。ちょっと指揮者の二枚目兄ちゃんがかわいそうでしたが、これはこれでいいのかな。
【元みかん】さん 7点(2003-11-01 07:07:30)
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