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《ネタバレ》 核の抑止力を痛烈に皮肉っています。計り知れない自国民の被害を容認できない出来ない事で成り立つ均衡。その均衡が崩れる事は起こり得ないのか? 本作では一狂人が破滅の引き金を引き、一握りの政府高官が回避にあたります。大小取り混ぜたギャグで笑い飛ばしながらも、容赦の無い視線で登場人物を描き、一度もブレーキを踏まず、アクセルを目一杯踏み込んだラストシーンに至る展開。1964年に世に送り出した監督の凄みと心意気に脱帽です。昨今の核にまつわるニュースに鬼才の名作の不滅さを感じてしまいます。ところで、事情を知らずに一人三役と分かる者はいないのではと思うピーター・セラーズのプロフェッショナルな仕事振りにも脱帽ですが、監督が三役(当初は四役を打診したそうです)をさせた理由が分かりません。引き続き考えます。
【The Grey Heron】さん [DVD(字幕)] 10点(2006-10-18 02:26:55)
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