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《ネタバレ》 ダメなヤツら、なんですよね。彼らは時代を生きようとした。でも、時代に対する責任は負わなかったし、ケリも付けられなかった。もう、若い、青い、イタい、って連中の話で。この映画は、そういうダメっぷりを容赦なく抉ってると思うんです。松ケンが言うじゃないですか、「活動をする前は音楽をやってた」って。彼にとっての闘争はシュミで音楽やってま~す、っていうのと同レベルで、音楽の次に来たのがたまたま学生運動だったようなもので、それは早々に運動のそもそもの目的は存在していないというカラッポっぷりが明らかにされる時点で宣言されちゃっています。その上、遅れてきた後追い状態ですし。ブッキーにしても立場は違えど安田講堂陥落後の、最早地下に潜伏しつつあった学生運動にシンパシーを抱いてしまった遅れたジャーナリストだった訳で。そして、それぞれがエセではなくホンモノたろうとして取り返しのつかない、ただ青いだけでは済まされないところへ行ってしまった。その、決して同情できない痛々しさがよく表れた映画だな、って。映画が進めば進むほどに情けない表情を見せてゆく松ケンとブッキーの小ささっぷりが見事です。ちょっと1カットが長過ぎに思える箇所が散見されましたが、二人の役者に求めたものを引き出すのに必要な時間だったのかもしれません。ところで当時、責任を負わずに逃げた人達は今どこで何をしているのでしょうねぇ? って別に知りたくはなくて、もうこのまま静かにしていて欲しいだけですけど。
【あにやん🌈】さん [映画館(邦画)] 7点(2011-06-09 22:09:24)(良:1票)
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