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《ネタバレ》 スタンリー・キューブリック同様、カメラマン出身が監督をしたケースのひとつの典型とみえて、ワンカットもゆるがせにしない画像でつないでゆく。その反面、音楽がなおざりになるのも、やはりカメラマン出身だからなのだろうか。また、ひとつひとつ珠玉のカットでつないでゆくと、全体にテンポと起伏に欠けてしまい、単調になってしまう傾向があるものらしい。つまり、あくまで絵で見せる映画になった。内容も、さすが『八甲田山』のカメラマン、と思わせる。
とはいえ、『八甲田山』という映画をあまり高く評価していない私めには、この一本もせいぜい7点どまり。『八甲田山』にしろ、これにしろ、一見旧日本陸軍の無茶ぶりを批判していながら、結局同じ過酷な無茶を俳優・スタッフに強いているわけで、ここの矛盾をどう理解すればいいのだろう。批判どころか、この映画製作自体が旧陸軍の無茶ぶりを継承しているといえなくもない。無茶な要求にも果敢に人生を賭けるところにこそ、人間の崇高な美学がある、とこの映画は言っているのじゃないだろうか。 【goro】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-02-01 16:52:09)
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