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《ネタバレ》 超ネタバレです。原作は未読。なので細かいキャラ設定などはわかりませんが、端的に言えばごくごくありふれた不倫物語ということで。ただし逢瀬の現場でダンナと鉢合わせ、みたいな下品なシーンは一切なく、緩い緊張感がずっと続く感じ。人によっては、それを睡魔と呼ぶかもしれません。
黒木華もいいけれど、これは松たか子の映画だと思います。いかにも良家の奥様という雰囲気で、多くを語らなくても、しぐさや表情や言葉の端々で感情がモロに伝わってくる感じ。 なので一番グッと来たのは、終盤の手紙のシーンでも倍賞千恵子のシーンでもなく、オモチャのような家が花火のような爆弾でチャチに燃えていくシーン。そしてダンナ様と抱き合って死んでいたというナレーション。狂おしいほどの恋愛感情も、貞淑を装う倫理観も、別れの深い悲しみも、そういう人間が一生懸命に生きた証のような一切合切を、戦争は一瞬にしてあっさり燃やし尽くしてしまうんだなあと。残酷なもんだなあと。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 7点(2022-02-10 01:26:55)
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