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要するに与謝野晶子の半生記ということで。いかにも深作監督らしい騒々しいシーンもときどきありましたが、全体的には地味。有島武郎との逢瀬もなんだか中途半端で、あまり燃え上がっているようには見えません。結局、波多野秋子に全部持っていかれるわけで。むしろ与謝野鉄幹の出奔や帰還のほうがよほど真に迫っていました。
それはひとえに、吉永小百合の演技の幅の狭さにあるように思います。この方が汚れ役や背徳な役を演じても、どうにも嘘くさいのです。途中で成田三樹夫の「女はすべて人形だ」みたいなセリフがありましたが、吉永小百合こそ日本映画界の人形だったんじゃないかなと。 それはともかく、最終盤の松田優作と成田三樹夫が絡むシーンは、ストーリーとは関係なく感慨深いものがあります。つくづく、いいコンビだったなあと在りし日を思い出しました。 【眉山】さん [CS・衛星(邦画)] 5点(2024-06-03 01:33:08)
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