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《ネタバレ》 機内上映で鑑賞。映画館とはほど遠い環境ながら冒頭の映像には素直に感心。米軍との「兵士の扱い方」の対比も見事。ただ予備知識なしだったのですが、本編に入ったら、戦前の日本じゃなくて昭和か平成のサラリーマンドラマ(指摘してる人が多いけど、本当に池井戸作品っぽい)みたいになっていっていく。菅田くんが演じる主人公も数学論理バカと思わせて、いきなり米留学を「感情」で取りやめてしまって拍子抜け。鶴瓶さん演じる社長の協力を得るための作戦も「ひたすら待つ」なんて本当にサラリーマンドラマ。結局はお嬢さんの登場で形勢逆転なんてのもサラリーマンドラマの典型ではないか。ほぼその調子で最後の数式がどのように導き出されたのかの論理も曖昧なままの最終会議へ・・・。天才によるロジカルな対決よりも根性と熱意で押し切るおなじみのドラマとして楽しんだほうが正解なんだろう。あと、ある種の合理性よりも戦艦の「美しさ」に惹かれてしまう部分というのは、ファシズムの論理にも重なる部分があってへえとは思った。ただ、ああいう滅びの美学みたいなもの(=戦争は避けられない、ならば・・・)が、冒頭で描かれた「命を粗末にする日本」と重なると最悪の結果になるよというメッセージへつながるのであれば評価できるのだけれども、結局はおなじみのテレビドラマだけど最後はちょっとダークでビターな感じにしてみました風で流してしまっているのも気になる。
【ころりさん】さん [インターネット(邦画)] 5点(2019-11-28 15:24:30)
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