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男の僕がいうのも何ではあるが、オデギリジョーのワイシャツとぴったりとしたパンツ姿は、美しいシルエットだと思う。これは描き方というよりキャスティングの勝利。僕もつい、自分のなで肩を呪う。対照的に、柴咲コウの描き方はとても素朴な印象。通常の映画だと、誰か一人ぐらいはイメージ化された、超越的なキャラクターがいるものだけれど(というのは、基本的主人公の内面の描写には時間がさかれるから観客にとっても不思議ではないけど、内面まで描かれないけど重要なキャラクターは必定超越的、神秘的な様相を帯びるから)、この映画にはそういったキャラがいない。みんなが暗と明、傷と歓びの中間でゆれる人生を生きていることがちょっとしたシーンでも描かれている。その意味で、この映画は分かりやすい映画になっているにもかかわらず、映画だからこそ超越的なキャラに慣れている人にとっては楽しめない映画だと思う。僕自身は前者の方がより次数の高い考え方だと思う。
【wunderlich】さん [DVD(邦画)] 7点(2006-08-20 12:20:05)(良:1票)
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