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《ネタバレ》 高齢化が進む中で高齢者が行き場を失ってしまう問題をテーマにした社会派ホラーなのかな?と思いつつ鑑賞しましたが、どうも違うようですね。
子どもが大人を襲う、という作品は過去にありましたが、これはシンプルにその逆バージョン。ただし、年端のいかない弱者である子どもたちが理不尽な大人を襲うことに対して、豊富な人生経験を積んできた高齢者が「お前らは何も苦労していないくせに!」みたいな論理をもって若年者を襲うというのは相当意味が違うような気がします。 確かに介護者が不足して劣悪な環境の中で施設に閉じ込められている高齢者が社会全体に激しい怒りを抱く、というのは解らないことはないのですが、だからと言ってまず手始めに介護者を殺戮するというのはどうにも道理が通らない訳で、テーマ性自体に疑いを持たざるを得ないところです。(冒頭殺されてしまう訪問看護の女性なんて可哀そう以外の何物でもありません。あんなに可愛いのに。) 一方、襲われる方もゾンビ相手じゃないんだから無慈悲すぎる殺戮のような気もします。ボスキャラはそれ相応に憎悪すべき相手ではあるし、ガラス片を手に大挙して押し寄せる者には配慮のしようもありませんが、いきなり高齢者だからというだけで手にかけてしまっているパターンもあったような…。 施設や古家で寂し気に辛そうに暮らす高齢者と、幸せな結婚を祝う陽気で何一つ不自由などないように見える若年者を対比して、起きるべくして起きた高齢者の狂気の反乱みたいな描き方に何かスッキリしない違和感が残る物語。最後の最後に言い訳じみたコメントが入るのも逆効果でした。 【タコ太(ぺいぺい)】さん [インターネット(字幕)] 4点(2024-06-06 14:59:37)
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