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鉛色が重く垂れ込めるこの作品にはJ・ウィリアムスのテーマはあまりにそぐわない気がするが、それすらなかったら一体どうなっていたのだろう、この陰鬱な映画は?自分にとって英国映画シリーズ、米国TVシリーズに続くシンガーズ・スーパーマン。旧作から切り出され、象眼のように嵌め込まれた幾つかのピースは格落ちを恐れたからにも思え、一から創ってほしかった気もする。クリプトン・スモールヴィル・メトロポリス・デイリープラネット、そして北極のフォートレス、不可欠な舞台装置は丹念にしつらえられ、新しいスーパーマンはグラヴィティに逆って虚空を切り、シックな衣装のロイスはキャラ変容、航空機レスキューは最新仕様でも、何か足りない。クラークの心が見えにくいからか。ヒロインや市民との関わりはすでに蜘蛛男が出来のいいサンプルを提示ずみ。父の言葉を自らが口にする場面も感動、のハズだけれど、全体的に温度の低い中ではそれも難しい。スペイシーであってもルーサーには足りず。でも空を飛ぶ憧れ、それだけは再び満たしてくれる。
【レイン】さん [映画館(字幕)] 6点(2006-08-13 05:24:05)(良:1票)
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