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《ネタバレ》 この映画に何を期待するかで、評価は分かれるのでしょうね。私的にはとても楽しませていただきました。というか、大変勉強になりました。自衛隊を含めた日本政府&官僚組織が、このような未曾有の危機にどう対応するのか、念入りな取材をとおして丁寧に描かれており、始終「なるほどねぇ~、こんな感じで物事が決まるのか」と感心しっぱなしでした。この日本独自の意思決定機構を、まるっきり批判的に撮っているかというとそうでもなく(ところどころに痛烈な皮肉を織り交ぜてはいますが)、登場する政治家や役人個人個人は極めて優秀で熱意のある人材としており、ある意味で日本に対するエールとも受け取れます。というようなことを、外敵をゴジラとして撮ることで、意外性かつ初代ゴジラへのオマージュから、大きな話題となったのかな、と思いました。例えば、外敵を日本近隣の某国としても同じような映画を撮れるでしょうが、ものすごく地味な映画になるでしょう。あと、エレベータの中で、先輩政治家達が楽観的な見方をしているのを、長谷川博己演じる矢口内閣官房副長官が諫めるシーンがありましたが、これは名著「失敗の本質―日本軍の組織論的研究 (中公文庫)」で指摘されていることですね。強く同感。
【la_spagna】さん [映画館(邦画)] 8点(2016-08-25 23:42:34)(良:3票)
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