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司葉子の「三種の神器」ってご存知ですか??
え??ご存知ない?! 仕方ない、お教えします。 それは、スーツ、スカート、そして腕時計です! なんと本作では、その三種の神器が見事登場! しかも、司葉子はクールでシャープな役柄を演じており、とにかくカッコいい! そして、司葉子の撮り方が、またイヤらしくて良い。 酔いつぶれてソファーで居眠りする司葉子。 そう、もちろんスーツでスカート姿のままで! それを鈴木英夫監督がどう撮ったかと言えば、アッパレ、こちらが期待した通りの、ツボを見事に捉えた撮り方! 司葉子の脚を下からなめ回すようにして、上へと移動していく。 これには参った! 鈴木英夫という監督は、当時の司葉子の魅力を完全に理解していたのだ。 スーツ、スカート、そして腕時計。 これらを身に纏わせ、クールなキャラで、酔いつぶれの司葉子。 それを観られただけで、もぅ満足なんですね、私。 また、もう一つ見所なのが、昭和30年代の銀座の風景。 そして、当時の広告代理店の社内風景が興味深く映し出されている。 木のデスクに、仕事中プカプカと机でタバコをくゆらす仕事風景。 こんなの、平成の世の中じゃ考えられない! このタバコシーンだけで言えば、まるで別の国の労働風景を観ているかのようだ。 そして、あの頃の自由だった世の中を思い出す。 そういえば、昔は仕事中に平気でタバコをふかしていたっけ。 あぁー、あの頃は自由で良かったな、と古き良き昭和を懐かしみ、楽しむことができる。 そういう点でも本作は優れている。 ただし、ストーリー運びはいたって単調。 そこが本作の欠点でもあり、また、クールさを追究したという意味においては長所でもある。 いずれにしても、また観直してみたい作品であるし、再評価されるべき作品である。 そして何より、この鈴木英夫監督の、司葉子の魅力を引き出し切ったセンスに脱帽である。 ちなみに、本作は東京は御茶ノ水のアテネ・フランセ文化センターにて鑑賞した。 貴重な作品を上映してくれたことに感謝したい。 【にじばぶ】さん [映画館(邦画)] 9点(2008-08-17 19:59:10)(良:1票)
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