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新宿歌舞伎町、お馴染みの区役所通り入り口にあるミスドから始まるドラマで、手持ちカメラの臨場感も手伝って、何かものすごく身近でリアルに体感できる序盤だった。
そういった一人称カメラワークから、徐々に離れていき、光石研が出てくる辺りで、少し自分自身の作品に対するノリみたいなものが薄れてくる。 ユダを演じたホモセクシャルの青年が、生理的に受け付けないという気分の悪さもあり、後半にいくにしたがって、置いてきぼりにされる。 だが、つまらないという一言ではくくれない、何か強烈なインパクトを残す作品だった。 瀬々敬久という言わば中堅どころの映画監督が、デジタルカメラ(DV)を駆使して、まるで学生の自主制作映画のような雰囲気でもって作品を撮っているということが、その一つの要因かもしれない。 良い意味での違和感というか、それなりの技量を持った監督が、現在のイメージからする素人っぽいDVを使って作品を創ったところが、本作の最大の特徴であるかもしれない。 かわいいコが沢山出てくるのも見所の一つ。 だけど、主演の女性は、微妙なライン。 だけど、微妙なラインだからこその、このリアルな雰囲気。 むしろ、彼女が演じたからこそ、余計にその気持ち悪いくらいの臨場感が生まれたとも言えよう。 そう考えると、知名度の高い光石研をキャスティングしたメリットってあったんだろうか。 光石研は嫌いな俳優ではないが、この作品の全体からすると、少し浮いていたように思う。 【にじばぶ】さん [DVD(邦画)] 7点(2011-05-20 22:12:04)
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