ラストタンゴ・イン・パリ の にじばぶ さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ラ行
 > ラストタンゴ・イン・パリ
 > にじばぶさんのレビュー
ラストタンゴ・イン・パリ の にじばぶ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ラストタンゴ・イン・パリ
製作国,
上映時間129分
劇場公開日 1973-06-02
ジャンルラブストーリー,エロティック
レビュー情報
《ネタバレ》 分かった風に感想を書けば、“孤独”をめぐる愛と性のお話。
人は誰でも心の奥底に“孤独”というものを抱えている。
男と女が、ふとした偶然の機会にめぐり合った場合、本作の様な性の倒錯的な世界に溺れるやもしれない。
現実的な“孤独”という恐怖から逃れるべく、狂った様に性をむさぼるが、やがてそれも日常化してしまう。
特に、男と女の場合、それに先に気付くのは、大抵、現実的思考が一般的に強い女の方であって、男はそこに置いてきぼり。

本作での女は、“ポップな結婚生活”への階段を確実にのぼっていった。
“ポップな結婚生活”へと逃げていった、という方がより適切か。

日常の“なんとなしな孤独感”を埋めようと、非日常的な世界に飛び込んでみても、結局、我々が社会という場所に属している限りは、その“なんとなしな孤独感”は解消することができない。

30歳当時に、監督のベルナルド・ベルトルッチは本作を撮ったらしいが、それなりの年齢に達していたからこそ、創ることのできた作品で、一通りの享楽を経験した男にしか描けない切なさ、虚しさみたいなものが、画面にあふれていたように思う。


一方で、下世話的に感想を書けば、腹の出た中年男が、ふとしたチャンスで、若いコの体を弄び放題、という羨ましいエッチなお話。
女の方は、男には理解しがたいくらい従順にその中年男を受け入れるのだが、それはちょっとした好奇心に過ぎず、結局必死だったのは、理屈をこねまわしていた男の方だった。
女の方は一時の好奇心だから、それに飽きてしまえば、別の場所にあっさり移動すれば良い。
だけど、一度おいしい思いをしてしまった中年男は、それこそ死にもの狂いで女を追いかけまわすが、結局、逃げられてしまう。
似たような経験、あるような無いような・・・
にじばぶさん [ビデオ(字幕)] 5点(2011-03-21 00:33:52)
にじばぶ さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-12-16偽りのないhappy end4レビュー4.00点
2024-12-14香も高きケンタッキー7レビュー8.00点
2024-12-14拳銃魔(1949)7レビュー8.20点
2024-12-12Falling Leaves(原題)(1912)6レビュー6.00点
2024-12-12リバー・オブ・グラス5レビュー5.00点
2024-12-10NINIFUNI8レビュー3.75点
2024-12-10午後3時の悪魔7レビュー5.66点
2024-12-10水深ゼロメートルから5レビュー5.00点
2024-12-07街の野獣(1950)7レビュー8.83点
2024-12-04暁の脱走4レビュー5.25点
ラストタンゴ・イン・パリのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS