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納棺シーンでの一つ一つの動作、チェロ演奏シーンでの動き、こういったものから目を離せなくなったとしたら、それはそこに映画的なるものを観ているからに違いない。まさしくそれが映画なのだ。よく観ると映画技法のお手本っていうくらい様々なテクニックが駆使されていて、かなり完成度の高い作品に仕上がっている。チェロの旋律、生死観など、うまい具合に一貫性が保たれ、脚本が非常に上手い。全てが有機的に絡まりあっている。その分「突き抜けた」感じがないので、そこに不満を持つ人も多いだろう。少なくとも邦画の持っている枠組みを突き破るような映画ではないことは確かで、枠内でうまくうまく撮りきった良質の邦画という位置づけが正確だと思う。個人的に広末涼子はかなり美しくてよかったように思うのだが、あまり評判はよくない様子……。まぁそれは私の見る眼がないだけだろうが、山崎努の名演には誰もが同意するだろう。
【Balrog】さん [DVD(字幕)] 7点(2011-10-30 22:17:52)
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