マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ の よしのぶ さんのクチコミ・感想

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マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ の よしのぶ さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ
製作国スウェーデン
上映時間101分
劇場公開日 1988-12-24
ジャンルドラマ,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 不思議な映画。異文化のせいで不思議なのか、もともと不思議なのか。時代は、スプートニク2号の飛んだ1957年11月3日と、ボクシングのインゲマルが世界チャンピオンになった1959年6月26日の間。不思議はたくさんある。次々と家庭で問題を起こすイングマンが、不幸な運命に見舞われ、それを克服する物語のはずが、あまりにモテすぎ。お医者さんごっこできる仲のガール・フレンドがいて、田舎に行けば男装の美少女サガとクラスメートの一人から好かれ、優しいグラマー美人にも可愛がられる。最後も男装を解いて少女となったサガと添い寝。バラ色の人生である。どうして二枚目でもないのにモテる設定にしたのか?母親が重篤となり入院し、伯父の元で育てられる次第となるが、そんな大変なときにどうして父親が戻らないのか。治癒が難しい結核であれば尚更のこと。可愛い息子たちに電話もよこさないのか?不思議な人が多く登場する。緑色の髪の少年や男装の少女は置くとして、おちゃらけたレコードばかりかけ、他人の土地に東屋を建てる人、ランジェリー・カタログが好きな老人、乳房のモチーフが好きな芸術家、がらくたで宇宙船の乗り物を作る人、屋根を修繕し続ける人、自転車で綱渡りする人、雪の川で泳ぐ人、みな魅力的だが、揃い過ぎると作為がみえてしまう。最重要な母の死を直接描かないのでわかりづらい。悲劇があってこそ、豊かなユーモアに溢れた周囲の人間の姿やみずみずしくも美しい子供たちの成長していく姿が輝いて見えるのに。クライマックスに欠けるのだ。描かないことで想像させ、詩的に昇華させる手法だろうが、高尚すぎる。ところで母親な本当に死んだのか?犬が死んだ時のほうが落ち込んでいる。コップの水は飲めるのにコップの牛乳を飲めないのはどうしてか。犬の死を知り東屋に閉じこもるが、このとき終始ニヤついているように見える。演技に難あり。犬のふりして吠える姿が心に響かない。サガはどうして犬が死んだのを知っていたのか?イングマルとサガはどうして世紀の一戦のラジオを聞かないで寝ているのか。わざわざそれを聞くためにサガの家に行ったのに。遊び疲れて寝たのだろうが、納得しかねる。最後は屋根の修復を続けるおじさんで締め。これは「人生とは心の傷を修復し続けることだ」というメタファーだろう。これはわかり易い。
よしのぶさん [DVD(字幕)] 6点(2012-12-24 09:20:39)
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投稿日付邦題コメント平均点
2015-02-198レビュー6.62点
2015-02-16死霊の盆踊り3レビュー0.76点
2015-02-11ゼロ・グラビティ9レビュー7.63点
2015-02-09パシフィック・リム10レビュー6.88点
2015-02-08エベレスト 若きクライマーの挑戦<TVM>5レビュー4.80点
2015-02-0717歳のカルテ7レビュー6.99点
2015-02-07噂の女7レビュー7.30点
2015-02-06華麗なる激情7レビュー6.00点
2015-02-06影の車6レビュー7.00点
2015-02-05第9地区8レビュー7.07点
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