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《ネタバレ》 整理してみます。健太は楽団をクビになる。理由は不明。きっと独りよがりな演奏だからでしょう。気が付くと天国に。理由は不明。最後戻ってきた理由も不明。自殺の暗示は無し。恐らく翔子(竹内)に曲を完成させて地上に届ける役目だったのでしょう。天国は心の傷のリハビリの場所ですが、健太には関係さなそうです。さほど成長したとも思えませんし。翔子は花火工房の事故で、左耳が聞こえなくなります。それでピアノが弾けなくなり(普通に考えて弾ける筈ですが)花火師の恋人瀧本(香川)に「責任をとって花火を辞めろ、婚約は破棄する」と宣言。入院して花火を待ちますが(本当は辞めてほしくなかったの)、花火は上がりません。花火が曲想の組曲は中断のまま天国へ。瀧本は花火を辞め、自堕落な生活を送る。生き物が好き。わかりやすいです。香夏子(竹内)は翔子の姪。一人二役する必要はなかったですね。瀧本に翔子が花火を待っていたことを告げ、花火を作らせようとします。瀧本に立ち直ってほしいわけですが、かなり強引です。ビンタ合戦は違和感ばりばりで、こっちがビンタを食らった感じです。香夏子は翔子の妹か親友にしておけばしっくりしたのに。ラストは天国のピアノと地上の花火の夢のコラボ。天国のピアノが地上に届くのはわかるけど(届け人がいる)、花火はどうして天国に届いたのか?瀧本は何故花火大会が終わってから花火を上げたのか?また花火をどこで作成したのか?(工房の人は知らなかった)また健太が本屋のピアノを開けることができなかったのはなぜ?その他、天国では好きな人に会えない(自殺を防ぐため)といっていたのに由衣は弟に会えました。なぜ?由衣に恋する店員が由衣が死んでないことを知らなかったのはなぜ?戦前の子は戦前の服を着てましたが、なぜ?いろいろと説明不足のところがあります。この映画の最大の見せ場は、心の傷を負った瀧本と翔子が、トラウマを振り払い、それぞれ花火を作り、曲を作るところです。そこの愛の完成があるのです。それが中途半端。瀧本は作っている場面がないし、翔子は健太に手伝ってもらってますね。そもそも花火から曲想を得る筈ですが。両者の心の成長が見えないのが残念です。花火を見て翔子が即興で曲を奏で、健太の腕を通じて地上にも届くという脚本にすれば感動的だったのです。花火、ピアノ、天国、本、恋…、材料はよかったのですが、できたのは湿っぽい花火でした。
【よしのぶ】さん [DVD(邦画)] 5点(2009-05-07 06:06:18)
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