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《ネタバレ》 冒険好きの20・30代女性6人がアパラチア山脈にある洞窟を探検する、探検名所の洞窟だと思っていたらガイド役の独断で未知の洞窟に侵入してしまい、あるのかないのか不明の出口を探索するうちに洞窟内で迷ってしまう。サスペンス映画としてはこれだけで十分なプロットなんですが、なぜか中盤から謎の地底人が出現してくるというのが、皮肉なことにこの映画の最大の失敗というわけです。本作の後でダニー・ボイルが似たようなプロットで『127時間』を撮っている(編集者は両作とも同じ)んだから、ヘンな地底人を出さなくても緊迫した映画になったはずなのにねえ。またこの地底人がどこかで観たことあるような使い回しの造形で、生物としてのリアリティが著しく欠けています。暗闇に順応して眼が退化したという設定なのに、白濁しているとはいえちゃんと眼球がついているってのはおかしいでしょ。またそういう生育環境なったら火や光線を忌避するはずなのに、そんな素振りも見せない。六人の女たちもキャラの区別がついたのはせいぜい二人で、実は主人公のサラでさえ途中から誰だか判らなくなっていました。彼女は後半で仲間の一人と夫が不倫していたことを知ってからキャラ変するのですが、夫は事故で死んでしまっているいるのに相手の女に怒りをぶつける心理がどうも理解できない。これも女性特有のマウンティング心理ってやつですかね。いちばん腹立つのは(未見ですけど)この映画には続編があるということ。つまりサラはこの後救出されたというわけです、私は“幻覚を見ながら洞窟内で朽ち果てるサラ”という趣のラストを評価していただけにがっかりです。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 5点(2019-05-13 23:17:29)(良:1票)
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