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レビュー情報
「世界でいちばん有名なライダースーツの女」といえば、50年以上たっても本作のマリアンヌ・フェイスフルの王座は揺るぎません。いまやすっかりおばあちゃんになってしまいましたが、あの頃の衝撃的なおっぱいとお尻にどうしても眼がいってしまいがち、でもルックスは決して美人とはいえなくどちらかというとタヌキ顔で、よく見ると若いころのうつみ宮土理に似てる気がします。まあほとんどストーリーが無いも同然のこの映画ですから、ひたすらマリアンヌのライダースーツ姿とバイクの疾走を愛でるのが正解です。 監督したのは名カメラマンであるジャック・カーディフで、今となってはダサいかもしれないが当時としては先進的なサイケな映像が斬新です。彼やソウル・バスみたいな撮影や美術畑の人が撮る映画には突拍子もないものが多い気がしますが、カーディフの監督としてのピークはやはり本作だったと思います。なんせこの次の監督作が『悪魔の植物人間』ですからねえ、演出手腕は持っているのに何を考えていたのやら… アラン・ドロンはたしかに贅沢な使い方だとしか言いようがないですが、彼の英語のセリフはどうも吹き替えみたいです。でもこのキザでニヒルでツンデレな大学教授は、よくぞドロン様を引っ張り出してくれましたと賞賛したくなるナイスなキャスティングです。あの唐突な幕の閉め方は、やはり『バニシング・ポイント』などのニューシネマに影響を与えたんじゃないかな。
【S&S】さん [CS・衛星(字幕)] 7点(2020-10-25 22:42:13)
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