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《ネタバレ》 この映画の冒頭でマルキナが、飼っているチーターがウサギを狩る所を見て喜んでいるシーンがありますが、それこそがこの作品を象徴している様に思えました。
そしてこの映画の中でのハンターは卸元で、そのハンティングを遠くから見ていたのがマルキナ自身でした、という事なのでしょう。 それにしても解りにくい映画ですな。 今回で3回目の視聴でしたが、最初はストーリーを追うのに精一杯でなんだかよく分からなく、二度目でやっと何が分からないのかがわかった。 そして今回でやっと内容が少しわかった感じです。 映画中セリフがやたらと多い割に肝心なところの説明がほとんどない。 例えば麻薬ビジネスというだけで具体的な内容、例えばカウンセラーの役割など全く描かれていない。 卸元という組織も実行役以外一切表に出てこない。 でもそれらはこの映画においては重要ではないんですね。かえってハンターである卸元という組織をはっきり描かなかった事でその恐怖は倍増しましたし。重要なのはそのセリフの方なんですな。 ラストで主人公のカウンセラーが助けを乞うメキシコの親分が言っていました。 岐路は既にいくつもあったはずだと。 確かに友人のライナーやブローカーのウェストリーも何度も極悪非道で血も涙もない危険な相手とのビジネスだと伝えるが、俺なら大丈夫だとカウンセラー自身が決めていた。 そのことを思い起こさせられ絶望のどん底に落とされるラストシーンは本当に怖かったです。 奥深さを感じさせられる映画であるとともに、一級品のサスペンスでもあり、これから何度でも見るであろう作品でした。 【仁】さん [CS・衛星(字幕)] 9点(2017-06-08 00:32:54)
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