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《ネタバレ》 予想よりもかなり軽い映画だった。最後に誰も幸せにならないのは原作者の他の著作にもあることだが、全体がお手軽なTVドラマにしか見えないために、例えば死んだ男の娘が最後に少し救われたような場面がないことがかえって理不尽に感じられる(あれだけ泣かせておいて放置か)。また死んだ男が日本橋まで歩いて行く動機が全く納得できないため、「メッセージを受け止めるのは生きてる者の義務」という台詞との関係が形だけのものにしか感じられず、中学教員がやらかしたこととの対比も明瞭になっていない。ただし、中学教員に対して言うべきことをはっきり言ってやったのは大変結構なことだった。
以上が映画を見た際の感想だが、その後に原作を読むとかなり忠実に映像化していたことがわかり、どうも原作自体がTVドラマ向きの軽い話だったということらしい。ただし映画では原作にあった最後の場面を省略して映画独自の盛り上げを優先したために、残った少年らがその後にどこに何をしに行ったか不明瞭になっているのは非常に問題である。この少年らの覚悟の程度(と中学教員のその後)をちゃんと示してもらわなければ、死んだ男が浮かばれないだろう。 【かっぱ堰】さん [DVD(邦画)] 4点(2015-06-21 19:20:16)
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