あさひるばん の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想

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あさひるばん の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 あさひるばん
製作国
上映時間110分
劇場公開日 2013-11-29
ジャンルドラマ,コメディ,漫画の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 「釣りバカ日誌」の原作者が監督したとのことで、ハマちゃん役の役者が渓流釣りに行く場面があったりする。また監督が宮崎県出身のため同県内が舞台になっており、県当局の全面的支援があったとのことだがそれほど露骨なPRもなく(細かく見るといろいろ出ていたようだが)、なかなか感じのいいところに見えた。娘の結婚相手が獣医だったのも畜産県らしくていい。
内容としては普通にほのぼの人情コメディになっている。いきなり脱獄はやりすぎだとかヒロインの娘の態度が不可解だとかヒロインの病状がどうなのか結局わからないというような問題もあったが個人的にはまあ許容範囲で、基本的に安心して見られる娯楽映画である。

ただしドラマとしては非常に割り切れない話になっており、これはやはり少し上の年代向けかも知れない。
“名を捨てて実を取る”というが、この映画の場合はどちらが名でどちらが実かわからない。表向きは3人組がパパ扱いでも実の父親はほかにおり、またこの父親が指輪の送り主という事実は動かせないが、現実にみんなと喜びを分かち合うことができるのは3人組の方である。また勝ち負けの問題でいえば、部活も恋も社会的地位でもはるか昔に負けが確定していて永遠に挽回できないが、しかし考えてみれば3人組はマドンナの娘やその結婚相手にまで名前が知れ渡っていたりして、関係者の間での存在感は絶大らしい。気持ちの問題としては最終的な勝者ともいえるが、ただ常に3人組が一からげの扱いなのが情けなくもある。
これは見ていて切なくなるが、しがない一般民としてはどうせこの3人組に感情移入するしかないわけで、とにかく何らかの意味で“実を取る”ため「もう一回戦」に挑んでいくしかないということか。それを死ぬまで続けるとなると厳しいものもあるが、まあこの監督が70過ぎて監督デビューというのも参考にしながら、ここはひとつ貴重なご意見として承っておきたい。

ちなみに登場人物の年齢設定にはかなり無理がある。関係者が揃って48歳とはとても思えず(劇中でも言い訳していたが)、またマドンナの娘も30近い年齢になるはずだがどう見ても20代前半である。まあこのあたりは笑って済ませるところだろうが、30年前のマドンナ役だけは劇中年齢とほぼ同年なので見ていて安心する。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 7点(2016-05-09 21:05:07)
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