復讐したい の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > フ行
 > 復讐したい
 > かっぱ堰さんのレビュー
復讐したい の かっぱ堰 さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 復讐したい
製作国
上映時間98分
劇場公開日 2016-03-05
ジャンルサスペンス,SF,小説の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 殺人被害者の遺族に復讐を認める制度ができたという映画だが、とてもまともに機能しそうな制度にはなっていない。要は無法地帯を作って殺し合いさせるための設定であり、恐らく原作段階でもあまり突っ込んで考えてはいないだろうと想像する。
この映画から何らかの教訓を見出すとすれば、復讐は連鎖するのでよろしくない、という程度のことかと思われる。しかし現在の制度でも復讐は認められておらず、仮に死刑になっても公権力が行うことで連鎖は防げるのであるから、少なくともこれが現実の社会批判につながることはない。
また劇中のテロリストは実は原発災害の復讐をしていたとのことで、これは一定の問題提起だったように見えなくもないが、しかし原因者と被害者の因果関係を特定しなければ手段を似せても復讐とすらいえず、いかなる意味でも肯定できるものではない。劇中でも実在の国際テロリストを連想させる扱いだったことからすれば、この映画としても別にこういう活動を容認なり奨励していたわけではないと思われる。
そのようなことで、この映画が特に何らかの社会的なメッセージを導こうとする性質のものとは思われなかった。要は単純に死んでもらいたい人間が死ぬのを見ていればいいのであり、結果としてこの原作者にしてはそれなりに面白い映画になっていた。主人公もここまでやれればもう満足だったろう。

ところでキャストに関しては、若手の出演者(男)は基本的に中京圏のローカルアイドルグループの所属であり、要はこのグループのプロモーション映画のようなものらしい。
自分は男に関心がないのでその点はどうでもいいわけだが、女優に関していえば、ヒロイン役の女優はどうも顔つきに怪しさがある。特に序盤では真面目な人という設定と、信用できなさそうな顔のギャップに戸惑うものがあったが、しかし最終的に化けの皮が剥がれた時点でやっと本来ふさわしい役に落ち着いたようで安心した。また一方、復讐者役で出ていた上野優華さんはほんわかした和む顔で可愛い役が多い人だが、この映画では悪役のためヒロイン役とは逆のギャップがあるともいえる。
ほか序盤のニュースキャスター役は、東海テレビ放送のアナウンサーで本仮屋リイナという人である。女優の本仮屋ユイカという人の妹で、名前は知っていたが初めて見た。昔は演劇などもしていたようだが映画出演はこれだけらしい。
かっぱ堰さん [DVD(邦画)] 5点(2016-11-04 20:32:17)(良:1票)
かっぱ堰 さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-11-16はちみつレモネード8レビュー7.50点
2024-11-02スイング・ステート5レビュー6.00点
2024-10-19バーバリアンズ セルビアの若きまなざし5レビュー5.00点
2024-10-19コーカサスの虜6レビュー7.41点
2024-10-12VIRUS ウィルス:325レビュー5.00点
2024-10-12SHOT/ショット5レビュー5.00点
2024-09-21ディストピア 灰色の世界4レビュー4.00点
2024-09-21あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。6レビュー6.16点
2024-09-14恐怖ノ黒電波6レビュー4.00点
2024-09-14恐怖ノ白魔人5レビュー5.25点
復讐したいのレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS