ある愛へと続く旅 の かたゆき さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > ア行
 > ある愛へと続く旅
 > かたゆきさんのレビュー
ある愛へと続く旅 の かたゆき さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 ある愛へと続く旅
製作国,スペイン
上映時間129分
劇場公開日 2013-11-01
ジャンルドラマ,戦争もの,ロマンス
レビュー情報
《ネタバレ》 現代のスペインで、愛する夫と大切な一人息子と共に平凡な生活を送っていた主婦ジェンマ。ある日、そんな彼女の元にゴイゴと名乗る男から電話がかかってくる。その声は、これまで追憶の彼方へと追いやっていたジェンマの若き日の激動の日々とそんな中で燃え上がった激しい恋を彼女に甦らせるのだった――。16年前、紛争直前のサラエボでゴイゴと彼の仲間たちと共に過ごした刹那的な青春の日々。その中の一人であった情熱的なカメラマン、ディエゴとやがて結ばれるジェンマ。だが、哀しいことに彼女は卵子の異常により子供を産めない身体であることが判明するのだった。人工授精にも失敗し、過去の犯罪歴により養子を取ることも出来ず、少しずつギクシャクしていくジェンマとディエゴ。さらには、次第に悪化するボスニア紛争が2人の運命に暗い影をもたらすことになる。物語は、過去と現在を複雑に行き交いながら、そんなジェンマの一人息子の本当の父親は誰なのかをスリリングに炙りだしていく……。まだ希望に満ち溢れていた若き日のジェンマと、うまくいかない私生活から次第に荒んでいく彼女、そして現代の穏やかな生活を手に入れた初老のジェンマを、ペネロペ・クルスがオールヌードも辞さない熱演でもって、そんな一人の女性の半生を見事に演じておりました(まあ、基本この人脱ぎたがりな女優さんなんで今さらヌードになられても、またか~って感じで有難味はあんまりないんですけどね笑)。ボスニア紛争を背景に、そんなジェンマと2人の男との愛憎渦巻く壮大なラブロマンスだと思わせて、中盤から流産や人工授精、代理出産という極めて女性的なテーマへと物語の焦点をずらしていき、最後は「母と子の絆はいつ何処で芽生えるのだろうか」という普遍的なテーマへと見事なまでに昇華させたラスト20分はなかなか見応えありました。ただ、惜しむらくは全体的な演出。あまりにも人間関係の描写を端折り過ぎていて、たとえばラブラブだった2人がいきなり大喧嘩してたり次の場面ではまたいつの間にか仲直りしてたりといった雑な演出が多すぎて前半はいまいち感情移入出来ませんでした。うーん、惜しい!もっと丁寧に描いてくれたら傑作に成りえたであろうに。でも、重厚なテーマを濃密に描いた人間ドラマとして充分魅力ある作品に仕上がっていたと思います。僕の青春の1ページであるニルヴァーナの扱い方も大変グッド!
かたゆきさん [DVD(字幕)] 6点(2014-10-11 22:04:19)
かたゆき さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2024-11-15デ・ヴィル家への招待状6レビュー6.00点
2024-11-12シック・オブ・マイセルフ8レビュー8.00点
2024-11-12レンフィールド7レビュー7.00点
2024-11-02インスペクション ここで生きる5レビュー5.00点
2024-11-02ゴジラ-1.06レビュー7.08点
2024-10-30デスパレート・ラン7レビュー6.50点
2024-10-30カード・カウンター6レビュー5.50点
2024-10-26ダンサー イン Paris6レビュー6.33点
2024-10-26MEMORY メモリー4レビュー6.25点
2024-10-22オンマ/呪縛3レビュー4.66点
ある愛へと続く旅のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS