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《ネタバレ》 「この子たちは〝痛み〟というものを感じない。これは未知の病であり、いまのところ治療法もない。周りにとっても自分自身にとっても彼らは極めて危険な存在だ。我々は仕方なく、この子たちを無期限に幽閉することをここに宣言する」――。1931年、スペイン、生まれつき痛みを知らないせいで自らの身体だけではなく、友達の身体にまで火を点けたりするようなそんな危険な子供たちを隔離する閉鎖病棟。母親から引き離された幼い少年ペニグノも病棟の暗い密室で絶望的な日々を過ごしていた。変わって現代のスペイン、医師として多忙な毎日を過ごしていたダビットはある日、自分が末期の白血病を患っていることを知る。唯一の生き残る道である肉親からの骨髄移植を受けるため、秘められた自らのルーツを探し始めた彼だったが、そこにはとある強制収容所で行われていた忌まわしい真実が待ち受けていたのだった……。内戦やファシズム、東西冷戦に翻弄されたスペイン近現代史を背景に、過去と現代を複雑に行き交いながらそんな痛みを感じない子供たちを巡る悲劇を描いたサスペンス・スリラー。冒頭、いきなり10歳くらいの少女がそんな子供たちによって火を点けられ火だるまになって焼死するというショッキングなシーンから始まります。その後、彼らがお互いの爪を笑いながら剥ぎ合ったり、自らの腕の肉を食べたりするというかなりグロいシーンが随処に散見されるので、観ていて決して気持ちの良い映画ではなかったですね(当たり前か!笑)。そういうグロ痛い描写を敢えて描きながらも、それでもやっぱり観て良かったと思えるほどの内容がこの作品にあったかと言えば、自分は残念ながら否と言わざるをえなかったです。過去と現代を行き来するこの複雑なストーリーはあまりにも淡々と進むうえ、なかなか真相も見えてこず、途中で眠気を堪えるのがほんと大変でした。それに〝痛みを感じない子供たち〟という魅力的な設定もいまいち巧く活かしきれていなかったような。挙句、ここまで大風呂敷を拡げたお話を、「え、これで終わり?」と思わず大声で文句を言いたくなるような、かなり無理やりなオチで終わられた日にゃ、もう苦笑するしかなかったです。最近、サスペンスやホラーの分野で秀作を多く生み出しているスペインの作品ということで、けっこう期待してただけに残念!
【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 4点(2014-09-07 21:16:04)
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