プロミスト・ランド(2012) の かたゆき さんのクチコミ・感想

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プロミスト・ランド(2012) の かたゆき さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 プロミスト・ランド(2012)
製作国
上映時間106分
劇場公開日 2014-08-22
ジャンルドラマ
レビュー情報
《ネタバレ》 「僕の名前はスティーヴ・バトラー、グローバル社の者です。知っての通り、この町の地下から新たな時代のクリーンエネルギー、シェールガスが発見されました。この事実は、危機に瀕しているこの町に莫大な利益をもたらすことでしょう」――。アメリカ郊外にある地方都市、マッキンリー。長引く不況の影響で閉塞感に満ちていたこの町に、シェールガス発見という朗報が舞い込んでくる。業界大手グローバル社の営業マン、スティーヴはそんな小さな町に土地の買付と住民対策のために乗り込んでくるのだった。大金をちらつかせて順調に住民を説得していく彼だったが、突如として環境保護団体を名乗る男が町に現れる。「俺の故郷はグローバル社の環境汚染のせいで滅茶苦茶にされた!みんな、騙されるな!」。精力的にそう訴える男によって、順風満帆だったスティーヴの活動は窮地に追い込まれてしまう。自らの出世のために、なんとしてでもこの案件を成功させたい彼は躍起になって対策を練るのだったが……。環境保護と経済活性の間で揺れる一地方都市を舞台に、徹底的に資本の論理で動くエリートサラリーマンと環境保護団体の駆け引きをリアルに描いた社会派ドラマ。と、書くと物凄く重たそうな物語を想像してしまいそうだけど、そこはいままで青春映画の良品を幾つも手掛けてきたガス・ヴァン・サント監督。何処までも続くのどかな田園風景や純朴な田舎の住人たちを穏やかな視線で描くことで、非常にノスタルジックな雰囲気に満ちた佳品に仕上がっておりました。数々の賞に輝くベテラン監督だけあって、さすがに巧い。個性豊かな登場人物たち、分かりやすいストーリー展開、詩情豊かな映像と音楽…、もう最後まで安心して観ていられます。最後のあっと驚く展開も「なるほど…」と唸らせておいて観終わったあとに色々と考えさせるところも見事。ただ……、その抜群の安定感がこの作品の魅力となっているかというと僕は逆にあまりにもスタンダードすぎてちょっぴり物足りなさも感じてしまいました。もう少しこの作品ならではという何か新しいものを求めてしまうのは欲張りというものでしょうか?とはいえ、この抜群の安定感はやはりいい。環境保護と経済活動…、そんな難しい問題を考えるきっかけとしても観て損はないだろう。
かたゆきさん [DVD(字幕)] 6点(2015-12-17 22:08:43)
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投稿日付邦題コメント平均点
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2024-04-10すずめの戸締まり7レビュー6.54点
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2024-03-11マッドゴッド7レビュー6.50点
2024-03-09ヴィーガンズ・ハム6レビュー5.85点
2024-03-07炎のデス・ポリス5レビュー5.25点
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