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《ネタバレ》 鏡に向かってその名を5回唱えると〝やつ〟が現れる――。左手に美味しそうなキャンディを掲げ、何も知らない子供たちをおびき寄せると右手に隠した鋭い鉤爪で次々と血祭りにあげるという、恐ろしいキャンディマン。長らく都市伝説だと思われていたそんな恐るべき殺人鬼に執拗に狙われる人々の恐怖を描いたクラシックホラーのリメイク。カルト映画として名高いオリジナルの方は未見。だからなのか、非常に分かりづらい作品でしたね、これ。とにかくストーリーがさっぱり分からない。結局キャンディマンって何だったの?なぜに主人公であるあの黒人アーティストを執拗に襲うの?途中で急に出てくる女子高生はなぜにキャンディマンを呼び出して殺されるの?伏線も説明も何もないまま、ただお話だけが強引に展開してゆくので観客は最後まで置いてけぼり状態。この監督って、実は映画の基本となるお話の語り方が恐ろしく下手な人なんじゃないかしら。長年差別され不遇の境遇に追いやられてきた黒人たちという社会問題をテーマとして扱い、単なるホラーとしては終わらせないという監督の意気込みはわかるのだけど……。身も蓋もないことを言ってしまえば、映画として単純につまらない。肝心のホラー描写も変に現代アートのような見せ方をするもんだから、はなについてちっとも怖くないですし。差別や貧困といった社会問題を広く世間に訴えたいのなら、まず面白い映画を作ってこそだと僕は思います。
【かたゆき】さん [DVD(字幕)] 4点(2022-11-02 09:01:21)
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