番場の忠太郎 瞼の母 の すかあふえいす さんのクチコミ・感想

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番場の忠太郎 瞼の母 の すかあふえいす さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 番場の忠太郎 瞼の母
製作国
上映時間72分
劇場公開日 1931-03-13
ジャンルドラマ,サイレント,時代劇,モノクロ映画,戯曲(舞台劇)の映画化
レビュー情報
《ネタバレ》 フィルムセンターで鑑賞。

長谷川伸もの。「番場の忠太郎 瞼の母」。瞼(まぶた)の母。
宿場町、鶏、娘の髪を結ぶ母親、息子を思い出し泣き出す母親、夜、三度笠で男を担いで歩く男、障子を叩き去っていく。
水車→風車、転がる鞠を拾う追ってたち、手紙、手紙を持った瞬間に火花が散るような演出、男は手紙の内容を知っている、負傷した片腕。
刀を持って戦いに行こうとする男、それを必死に止める妹、男の勢いを止める母親の涙。

犬と戯れようとする男、半次の知り合いだという忠太郎の登場。
襖の影でじっと耐える半次の葛藤、脚の動きだけで距離感を感じさせる追跡、徐々に速度が速くなる。

抜刀直前、斬りかかり即座に逃げ去る回想、家族を振り払い切りかかる・・・その時に「こっちを向けい!」
16分して戦闘開始、土手を駆け、刀が宙を舞い、刃を投擲!背中に突き刺さる刃。
「ボケ茄子」「グレた」・・・昔からこういう言葉があったんだねえ。

忠太郎も母親を探し求めて放浪する。
 
字が分からないのでお母さんに手を握ってもらって書こうとする、ダチの親とはいえ母親のぬくもりで震える表情。

脚は道から道をかけ続ける、街中の賑わいを映すショット。 
三味線を弾く眼の見えない老婆、料亭にたむろするヤクザたち、駆けだす女性にちょっかいを出す、逃げた先での出会い、切れる鼻緒。 
しかし活弁トーキー版のオッサンのナレーションが面白い。山田五十鈴は役者の名前だwww

夜鷹のおばさん、小さな墓の前で夜鷹の事情を目撃する、墓参り、節分、料亭、何処の誰だろうが一度は面と向かって話し合う心意気、取り敢えずその刀をしまえ。

忠太郎という名前にキセルを落とす、母はわざと冷たくする、母のための大金、その裏で男を引っ捕まえようと準備にかかる男衆、長年求めた者から聞きたくなかった言葉ばかりで打ちのめされる。

息子ではなくヤクザ者として去っていく悲しき表情。男衆は慌てて身を引き、忠太郎は吹雪く闇夜を足早に去っていく。

道で待ち伏せる男二人、風が吹き荒れる中で対峙、それを必死に追う籠と提灯、仰々しい構えで一刀のもとに斬り捨てる、家族の呼び声をむしろの影で聞く辛さ。
抜き放った瞬間に男を斬り倒す、両の瞼を閉じる、思い出の中の母、現実の母、打ち捨てられた長ドス、抱き合う家族。
すかあふえいすさん [映画館(邦画)] 8点(2015-07-14 13:18:12)
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