炎上 の kei さんのクチコミ・感想

Menu
 > 作品
 > エ行
 > 炎上
 > keiさんのレビュー
炎上 の kei さんのクチコミ・感想
作品情報
タイトル名 炎上
製作国
上映時間99分
ジャンルドラマ,モノクロ映画,犯罪もの,青春もの,実話もの,小説の映画化
レビュー情報
Japan SocietyでのKON ICHIKAWA RESTORATIONSと題した2日に渡って3本を上映するミニシリーズにて。

映画に関しては予習をしないポリシーを今回も貫徹するも、上映前のイントロで「三島由紀夫の作品『金閣寺』を原作とする作品であること」、「法曹界の了承を得れなかったのか本作内では『驟閣』といったような実在名を避けて表現されていること」、「三島本人も市川崑の作品を愛好していることを表明していたこと」等々の軽い解説を受けての鑑賞スタート。

開演と同時に感じたのはまだまだ数を観た感じのしない大映ロゴ。そんな大映作品として真っ先に思い浮かんだのは小津安二郎が大映で撮ったリメイク版「浮草」(1959) であったが、製作年をあとで見比べてみて中村鴈治郎がその頃の印象のままでそこに立っていたのに納得がいった。その他のキャストについては…市川雷蔵体験は実はこれが初かも。これからが楽しみ。抜群の安心感の仲代達矢、新珠三千代、北林谷栄に加え玉緒さんがいい感じで登場。ほくほくである。

振り返ってみるとまだまだ市川崑作品は初心者レベル、Film Forumのおかげで数年前に鑑賞できた「細雪」(1983) が唯一の既鑑賞作品であったことを改めて認識する。本作の脚本を監督が妻でもある和田夏十と書くに当たり、あまりにも原作の完成度が高いので作者本人に執筆時のノートを開示してもらうよう依頼して初めて成り立ったという下りを読んでやはり原作にも手を伸ばさざるをえないような感じがした。作風としての類似性としてはATGの「無常」(1970) を思い浮かべたりもした。

あと鑑賞後に元となった史実について読み漁っていて、新聞記者時代に本事件の記事を担当していたシバさんのことがぼんやりと思い起こされてくるのも自分にとっては面白かった次第。
keiさん [映画館(邦画)] 7点(2015-10-19 13:33:53)
kei さんの 最近のクチコミ・感想
投稿日付邦題コメント平均点
2018-06-11蜂の巣の子供たち6レビュー3.50点
2016-11-01限りなき前進6レビュー6.66点
2016-10-27妖刀物語 花の吉原百人斬り7レビュー8.00点
2016-10-09海街diary7レビュー6.62点
2016-10-09火垂6レビュー4.75点
2016-10-09プレデター7レビュー6.97点
2016-03-29ホーリー・マウンテン7レビュー5.88点
2016-03-07パルプ・フィクション7レビュー7.70点
2015-11-29ハウス/HOUSE(1977)6レビュー6.04点
2015-11-14花嫁の寝言6レビュー6.00点
炎上のレビュー一覧を見る


© 1997 JTNEWS