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まだDVD化はされていないとのことでそれを35mmプリントで観れたということはやはり幸せな機会だったというわけで。
舞台は奈良です。「おみずとり」に始まり「おみずとり」に終わります。そしてそこを舞台におんなという生きもののサガを女性監督の視点から見事に汲みとって映像化しているはずです。この「ハズ」というのは自分が男である以上想像の域を超えることがないであろうことを意味してます。この後本作を年に一回必ず観たとしてもずっとこの状況は変わらないハズです。 キャスティング上、必要以上に美しいと感じた中村優子という主演女優さんは初お目見え。とおもったらつい最近に「海街diary」(2015) にてちょい老けの未亡人役を演じてたあの人だったということを知り、あぁこの女優さんは河瀬監督にいい時にいい画を撮ってもらえたんだなと改めて感じたりもしたり。 その他のキャスティングで気になったのは山口美也子という方。なんかただもんじゃないなという感覚はあったものの、その経歴をあとから追ってみてやっぱりただもんじゃなかったなと。「朱花の月」(2011) にてもお会いできて嬉しくなったり。 おんなの目からみた世の中に対する不条理と、おとこの目からみたおんなという生きものに対しての不条理(こちらは河瀬監督の創造の域なのではあろうけれど、えてして的を得ていたりする)とが、がっぷり四ツで組み合います。 心して観る必要ありです。 【kei】さん [映画館(邦画)] 6点(2016-10-09 00:45:19)
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