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《ネタバレ》 三島由紀夫の有名な何篇かが心地良かったのを覚えています。
自決のいきさつは難しすぎて入り口でさえ掘り下げられませんでした。 だから動く彼を見られただけでもうれしい。しかもその語り口は実に魅力的です。 だがしかし!! 映画を見て感じたのは ①男ばかり!(瀬戸内寂聴さんはコメンテーター) 死ぬとか、殺すとか、暴力とか、男たちが理屈こねてる。 みんな女の子宮から産まれたんでしょ?身を削って産み育てたのに「非合法で人をヤル」とか勝手ですね。 内田樹さんだけが「1930年代のティーンエージャー、男の子の場合」と説明してます。 戦争、闘争、暴力。これ圧倒的に男世界の話です。語るときは主語を必ず「男」にしてほしい。 ②男の若者が未熟だったり息巻いてエネルギー発散したり、その成長過程は大切です。 男学生と45歳の男天才作家がレベチなのは当然。 1000人の学生にとって ごまかさずに話してくれる大人がいるんだ!という気付きは尊いとおもう。 「レースのカーテンの前でのろけたり」「立派な書棚の前で懐かしんだり」元全共闘や元楯の会の皆さんは好々爺となり、 若いころ自身のジグザグ試行錯誤時代ををふりかえることができる。 世界には振り返ることもできぬまま死んでしまう若者がたくさんいる。男たちまず生きよ! ③芥さんって今も変わらない。金子みすゞに言わせたら「みんな違ってみんないい」ですかね ④討論を交わした天才が翌年、自決したわけですよね。 1000人の学生にとってその衝撃はすごかったと思うのですが語られていません。900番教室の思い出ばかりです。それは物足りないです。 イロイロ感じることがあって三島由紀夫再読しようかと思ったので、そういう意味のある映画、という点にしました 【LOIS】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-10-17 22:36:47)(良:1票)
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