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《ネタバレ》 中盤で、カルト的ではあるにせよ”神の御心のままに”生きて、銃殺されたおばさん。
それに対して、殺人や自殺(自殺ほう助も含む?)を禁じたキリスト教の神の教えにそむき、大事な息子を早まって殺してしまい、打ちひしがれた主人公のおじさん。 映画のラストは、原作にはない内容だということで、このオチについては、監督らの考えが入っているとはいえ、原作者キングは絶賛したという。 ということは、キングは宗教というものを、心から信じているというよりは、客観的な見方で「信じすぎても、信じなさすぎても。どちらにしても、いい結果を生み出さないかもね」というドライな価値観を持っているのではないだろうか。 原作のラストは、ラジオから流れる放送を聴いてそこで語られていた避難所(安全かどうかは読者の想像次第)に向かうという場面で終わるそうで、その場所の名前は”HOPE(ホープ。希望)”。 でも当初は名前をはっきりつけておらず、ファンから抗議があって書き換えたそうで、どちらかというと、ファンが”希望”を抱かせるオチを望んでいたのでしかたなく合わせたということだったのかもしれない。 (「ショーシャンクの空に」もキーワードがhopeでしたからね) そういえば「ミスト」の原作発表後に作られている 『危険な状況下でラジオ放送で語られる<安全地帯>は安全じゃない』 という法則をはじめて作ったのはひょっとしたら「ミスト」の原作かもしれませんね。 いずれにせよ私がこの後味の悪い映画を何度もついつい見てしまうのは、スーパーという閉ざされた場所で繰り広げられるシチュエーションスリラーとしての面白さにつきる。 【フィンセント】さん [CS・衛星(字幕)] 8点(2017-06-19 17:51:11)(良:3票)
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