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《ネタバレ》 胎児の脳を移植され、甦った女性の魂は胎児のものか、それとも生前の女性のものか。
そのどちらもはっきりしないまっさらな状態のまま、彼女は知恵を得て、世界を見て、猿から人間に変化を遂げる。 そして支配欲に満ちた男が恐れるだろう、凝り固まった既存の常識をなぎ倒し、 愚かな所有物から独立して一人の女性としてのアイデンティティを確立する。 その成長過程をエマ・ストーンが余すことなく演じ切り、主演女優賞は納得。 ところが社会正義に目覚めようが、貪欲に知識を吸収しようが、倫理観と慈悲の心は身に付かなかったようだ。 フェミニズム映画のように思えて、"哀れなるものたち"とは一体誰だったのか。 現代における"正義の顔をした悪"の台頭に、本作はそれすら笑い飛ばしているように思える。 ルールを取っ払えば、男も女も悪知恵だけはある本能に従順な猿に過ぎないのだから。 【Cinecdocke】さん [インターネット(字幕)] 7点(2025-01-01 23:58:00)
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