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《ネタバレ》 犯人捜しのサスペンスとして期待すると肩透かしを食らう。
どちらかと言えば重厚な人間ドラマ寄りの作りで、その割に緩慢に感じてしまうくらい話の筋が分かり辛い。 それでも、あまりのタイミングの悪さとすれ違いで負のスパイラルに陥ってしまう不条理に苦虫を嚙み潰す。 怒りに赴くまま復讐に走り続ける男、過去から逃げられない苦しみに怯えた男、 ただ傍観するしかない男がもしあの日立場が違っていたらと思い返してももう遅い。 自分の行った"復讐"を妻から肯定された男はひたすら"贖罪"という名の自己満足を続けるだろう。 それはまさに正義を標榜してきたアメリカそのものであり、自己責任と片付ける貧困と格差社会が強くリンクする。 スクリーンで悪人を裁いてきたイーストウッドによる自戒と諦念がそこにあった。 【Cinecdocke】さん [映画館(字幕)] 6点(2021-08-06 21:36:20)
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