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《ネタバレ》 青春映画(群像劇)ではあるが、これ見よがしに不幸に襲われる大勢の若者たちが描かれてゆく、その部分については多少は、リアリティの方を追求した現代劇とは異なる方向性を擁する作品…だと思う。でラストはまた唐突にミョ~に暢気に終わってゆくコトからも、今作はお話自体を描くとゆーよりはあくまでソレを通して描き出したいモノがある、という作品かと感じた。
最近私が観た日本の青春映画とゆーのを考えても、例えば『ここは退屈迎えに来て』なんてのは(群像劇なのも同じで)内容もかなり似通っていた様に思うし、『佐々木、イン、マイマイン』とか、或いは『猿楽町で会いましょう』なんてのもその系統かとも思う。確かに、若者を取り巻く状況は厳しいのだ。それは、世の中がどんどん高ストレス・高リスク・低リターン化してゆく中で、初めて世に出た若者が直面する学生と若年社会人の間の環境面の「乖離」の大きさに現れてくる(=それも今作にも描かれていると思っている)のかも知れないし、日本社会がどんどん弱者・敗者に厳しくなってきている(=そーするダケの余裕が無くなってきている)ことを意味しているのかも知れない。ただ、あくまで個人的には、それは仕方の無いコトなのかとも思う(⇒今までの日本が甘すぎたんだろう、と)。グローバル化って、そーいうコトでしょ、とゆーかね。 結論、この手の映画には大いに「共感」は出来ますですよ。でも、そーいう残酷な世界を生き抜く伝手として、大抵の邦画青春ものは結局友情だとか愛だとか、そういった「当たり前」のモノを見せつけて終わってゆくことしか出来ない、ソコにはある種「不満」が在ると言っても過言ではないのだ(偉そうなコトを言って申し訳ないですけれど)。まあ、あと10年20年もすれば最後の戦争世代まで完全に居なくなり、年長者の庇護(或いは「貯蓄」)も何もかも無くなってそれこそまた「焼け野原」になったこの国で、何の希望も無くてもひたすらに戦ってゆける人間だけが生き残る様になる、その頃になれば映画の中にも違った「答え」が見出せる様な状況になるのではないか、と思ってはいるのだケド。 【Yuki2Invy】さん [インターネット(邦画)] 7点(2021-08-18 21:02:50)
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